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2023.08.17

芝刈り機と草刈り機の違いは?種類や選び方・兼用させる方法も!免許や資格は必要なの?

芝刈り機と草刈り機の違いは?種類や選び方・兼用させる方法も!免許や資格は必要なの?

芝刈り機と草刈り機の違いがわからず、「芝刈り機も草刈り機も同じ用途で使えるんじゃないの?」とこのようにおもわれるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?

 

はっきりとした違いが分かりにくい芝刈り機と草刈り機ですが実は用途が違います。使用方法や構造そのものにも違いがあるため、芝刈りには芝刈り機を、草刈りには草刈り機を用意することをおすすめします。

 

今回は、芝刈り機と草刈り機の違いがわかる以下の内容を解説していきます!

 

・芝刈り機と草刈り機の特徴や用途の違い
・芝刈り機と草刈り機の種類と選び方の違い
・芝刈り機と草刈り機を兼用する方法
・芝刈り機と草刈り機には免許や資格が必要なのか

 

「芝刈り機と草刈り機の違いを詳しく知りたい!」という方に役立つ情報を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

 

芝刈り機と草刈り機の違いは?特徴と用途を知っておこう

芝刈り機と草刈り機は同じ草を刈るものですが、「芝」と「草」は厳密にいうと種類が違うので、芝刈り機と草刈り機にもそれぞれで使用用途や機能などに違いがあります。

 

簡単に芝刈り機と草刈り機の違いを表したのが下記の表になります。

芝刈り機 草刈り機
使用用途 高さを調節しながら芝生を均一に刈り取りたい 道ばたの雑草を広範囲で効率的に草刈りをしたい
刃の形状 鋭くて薄い 円形状のものからナイロンカッター、樹脂刃など種類が豊富
販売メーカー マキタ、ハイコーキ、京セラ、キャニコム、オーレックなど マキタ、ハイコーキ、ボッシュ、ケルヒャーなど

 

これだけではなかなか分かりにくいと思うので、ここから芝刈り機と草刈り機の違いについて解説していきます!

 

芝刈り機の特徴と使用用途

芝刈り機と草刈り機の違いとして、芝刈り機は芝生を均一に整える目的で使用されるため、刃が鋭くて薄く、高さ調節が可能になっているという特徴があります。

 

芝刈り機は草刈り機と違い、広範囲を刈り取るというよりも限定的な用途で使用されます。そのため押しながら整えていく状況を想定して設計されており、タイヤにはスパイクを使わずに、芝生を傷めないように配慮された構造になっているのが特徴です。

 

作業後に刈り取った芝生を集めて捨てられる集草バッグがついているモデルも多く、「芝生をキレイに刈り取る」という用途を想定してつくられています。

 

芝刈り機には後述するようにエンジン式、手動式、電源式の3種類に分けることができて、刈り取れる幅や高さでも選ぶことが可能です。芝刈り機を販売する代表メーカーとして、マキタやハイコーキ、京セラ、キャニコム、オーレックなどが有名です。

 

草刈り機の特徴と使用用途

芝刈り機が芝生をキレイに整える用途で使用されるのに対して、草刈り機は広範囲の草を刈り取るための構造をしているという違いがあります。道ばたの雑草が生い茂った場所を、広範囲に効率良く刈り取るために、幅広い場所や用途で使用することが可能です。

 

刃にはチップソーと呼ばれる円盤状の刃を使用することもできますが、樹脂でできた刃やナイロンブレードなど、草刈りをしたいシーンや安全面を気にしたいシーンに応じて種類を選ぶことも可能です。芝刈り機と比べると幅広い場所で使用することを想定されているので、種類が豊富で、バッテリー式のものもあります。

 

草刈り機はさまざまなメーカーから販売されていて、持ち手のハンドル部分の形状も両手、ループ、ツーグリップと3種類から選ぶことができます。草刈り機を製造・販売するメーカーとして、マキタやハイコーキ、ボッシュ、ケルヒャーが有名です。

 

芝刈り機と草刈り機の種類と選び方は?違いを理解しよう

芝刈り機と草刈り機の用途に違いがあるということは、それぞれの種類や選び方にも違いがあるということになります。では、芝刈り機と草刈り機にはどんな種類があるのでしょうか?

 

種類の違いを解説しながら、芝刈り機と草刈り機の選び方のポイントも解説していきます!

 

芝刈り機の種類と選び方

芝刈り機と草刈り機には、エンジン式、手動式、電源式の3つ動力源から選ぶことができます。それぞれのメリット・デメリットは下記の通りです。

 

エンジン式 手動式 電源式
メリット 刈り込み幅が広く、広範囲を素早く刈り込むことが可能 ・価格が安く、軽量なモデルが多い
・ハサミでカットしたように芝をカットできる
コンセントやバッテリーから給電することで、スピーディーな作業が可能
デメリット 騒音が気になる 刃が交換できず、刃を研いでもカットできなくなったときは本体そのものの買い換えが必要 コンセントの確保やバッテリーを用意しなければならない

 

芝刈り機には動力方式の他に、リール式、ロータリー式、バリカン式の3つの刈り込み方式があり、それぞれのメリット・デメリットは下記の通りです。

 

リール式 ロータリー式 バリカン式
メリット ・円筒状のカッターを地面に転がすように回転させて刈り取る
・挟み込んで刈るので切断面がキレイに仕上がり、芝を傷めにくい
・円盤状のカッターを地面と水平に回転させて刈り取ることができる
・長い芝や雑草混じりの芝生を刈り取ることが可能
・重ねた2枚のカッターを滑らせながら刈り取る
・細かなところまで刈り取れるので、芝の生え際までキレイにできる
デメリット 長い芝を刈るのには向いていないので、こまめな芝刈りが必要になる カッターの回転による衝撃切断で刈り取るので、葉脈が残ってしまい、数日後に芝の先端が枯れることがある 広範囲を芝刈りできないので、補助的な役割で使用する

 

どのような仕上がりにしたいのかで刈り込み方式を選ぶといいでしょう。

 

最後に、芝刈り機は刈り取れる幅や刈り取れる高さで選ぶこともできます。刈り取り幅が広ければ一度で広範囲を芝刈りできるので効率的ですが、刈り取り幅が狭いものであれば取り回しが良いというメリットがあります。

 

刈り取れる高さでは、芝刈りをしたい場所で選ぶこともできます。ゴルフ場やスポーツ施設であれば、10〜20mm程度。家庭の庭であれば30〜40mm程度が目安です。

 

芝刈り機についての動画がございますので是非ご参照ください。

 

草刈り機の種類と選び方

芝刈り機と同じく、草刈り機にも動力源が3つあります。

 

広範囲の草刈りであれば長時間の作業になることが考えられるので、コード式やエンジン式がおすすめです。一般家庭の庭の草刈りなどであれば、充電式の草刈り機が取り回しが良くおすすめです。

 

コード式 エンジン式 充電式
メリット バッテリー残量を気にせず長時間の作業が可能 パワフルな草刈りが可能なので、広範囲の草刈りに最適 コードレスなので取り回しがしやすい
デメリット 電源の確保が必要 音が気になる 運転時間に制限があるので、広い範囲の草刈りには不向き

 

草刈り機には3つのハンドルの違いがあります。それぞれ操作性で作業できる環境が異なります。

 

草刈り機のハンドルは、使い勝手を決める重要なポイントになるので、作業したい環境に応じて合ったものを選ぶようにしましょう。汎用性を優先して選ぶのであれば、両手ハンドルの草刈り機がおすすめです。

 

両手ハンドルはほとんどの環境で作業できるので、畑や田んぼ、お庭、公園などの草刈りに最適ですが、左右に振れない場所では作業できないというデメリットがあります。そのため山林の中や両側に壁や塀がある場所には向いておらず、また他のハンドル形状と比べると重量もあるので女性や高齢の方は扱いにくいかもしれません。

 

マキタの充電式草刈機「MUR190」シリーズであればお好みのグリップを上記の3種類の中から選ぶことが可能です。

マキタ
MUR190UDZ
マキタ
MUR190LDZ
マキタ
MUR190WDZ
両手ハンドル ループハンドル ツーグリップハンドル
メリット 安定感がある 操作性に優れているので、さまざまな環境で作業できる 本体を直接支えるので、細かな作業に最適
デメリット ・取り回しにくい
・斜面の草刈りには向いていない
ケガのリスクが高い 振動を直接体に受けるので、長時間の作業は避けた方が良い

参照:

マキタ公式HP

 

芝刈り機と草刈り機は兼用できる?ナイロンカッターなら可能!

「芝刈り機と草刈り機の違いについて分かったけれど、同じ葉っぱを刈り取るものだから兼用できないの?」とここまで読んできて、このように感じた方が多いのではないでしょうか?

 

先に結論を言うと、草刈り機の刃をナイロンカッターにすることで、芝刈り機として草刈り機を兼用させることが可能です!ここからは草刈り機のナイロンカッターのメリット・デメリット、種類について解説していきます。

 

ナイロンカッターの草刈り機で芝刈り機として兼用できる理由

カット面の面積が小さい芝刈り機の場合、広い面積を刈ろうとすると時間がかかるので非効率です。さらにカット面が小さい芝刈り機で広い面積を芝刈りした場合は、気をつけていても均一な仕上がりにならないことも珍しくありません。

 

そこでおすすめなのが、ナイロンコードの草刈り機です。ナイロンカッターはナイロンの紐を高速回転させて草を刈り取ることができるので、岩や壁などのキワもギリギリまで刈ることができます。また高速回転させながら芝刈りができるので、効率的に広い面積の芝刈りも可能です。

 

「自宅の庭を整えたい」という、そこまで広くない範囲を芝刈り機、雑草が気になるところは草刈り機として使用するなら、ナイロンカッターの草刈り機であれば兼用可能です。

 

草刈り機のナイロンカッターのメリット・デメリット

草刈り機は一般的に金属の円盤状の刃を使用して草刈りを行いますが、金属刃はキックバックの危険や、障害物が多い場所では使用できないなどデメリットがあります。

 

一方でナイロンカッターの草刈り機は、取り付けたナイロン製のコードを高速回転させて草刈りを行うので、キックバックが起こりにくく安全性が高いことや、障害物に当たっても刃が破損しにくいので場所を選ばず作業できるというメリットがあります。

 

しかし、ナイロンカッターにもデメリットがあります。ナイロンカッターは普段からお手入れしている草を刈るのは得意ですが、伸びきった雑草を刈るのは苦手なので、この場合は金属刃が必要になります。

 

またナイロンカッターは金属刃と比べて飛散の量が大きく、音も大きいのでお庭で使用する場合は特に周囲への配慮が必要です。最後にナイロンカッターのナイロンコードは消耗品なので、コードの交換が必要になります。

 

ナイロンカッターの種類の違い

ナイロンカッターには、差込型とリール型の2種類があります。

 

差込型は、決められた長さに切ってあるコードを差し込んで使用するもので、リール型はナイロンコードを巻き付けて使用します。リール型のなかでも手動、半自動、自動の3種類があって、手動タイプのものが最も操作が簡単ではじめての草刈り機でも扱いやすいのでおすすめです。

 

さらに、ナイロンコードに以下のように4種類あります。

 

ナイロンコードの種類 特徴
丸型 一般的なナイロンコード。負担が少ないので耐久性に優れていて、安全性が高い。しかしエッジがないので切れ味で劣る
角形 コードの側面にエッジがあるので、丸型よりも切れ味がある。角形の他に三角や星形などもある
スパイラルツイスト
スクリュー型
・らせん状のナイロンコードで、空気抵抗を減らして草刈り機への負担を減らせる他に、静音性にも優れている
・エッジが草にあたるので切れ味も良い
・低排気量やバッテリー式の草刈り機におすすめ
のこぎり鮫牙型 ・耐久性や切れ味のとても優れているナイロンコード
・のこぎり型は硬い草や茎に食い込んでカットしていくので、クヅなどの茎の太い雑草が多く生えている環境での作業におすすめ

 

ナイロンコードは、ナイロンカッターの草刈り機を購入したときに付属している場合もありますが、別売りのナイロンコードを購入すれば作業環境に応じてナイロンコードを選ぶことができます。

 

ナイロンカッターについての動画がございますので是非ご参照ください。

 

芝刈り機や草刈り機を使うのに資格や運転免許はいるの?

芝刈り機や草刈り機は、装着された刃で芝や草を刈り取っていくので、ときには危険を伴います。そのため資格が必要、あるいは乗用タイプの芝刈り機であれば特別な運転免許が必要になるのでは?と感じた方が多いと思います。

 

ここからは芝刈り機と草刈り機の、資格や運転免許の必要性について解説していきます!

 

条件を満たせば芝刈り機で公道を走ることが可能

芝刈り機のなかでも、人が芝刈り機に乗って操作することで芝刈りを行う乗用タイプのものは、ほとんどのモデルが公道を走行することができません。そのため、公道を走行できない乗用芝刈り機の場合は、トラックに芝刈り機を載せて運ぶことになります。

 

しかし一部の乗用芝刈り機では、公道の走行が認められています。公道を走行できる乗用芝刈り機は、小型特殊自動車に認定されたナンバープレート付きの芝刈り機です。この場合は普通免許や小型特殊免許を保持していれば、乗用芝刈り機に乗って公道を走行することができます。

 

例えば、キャニコムのCMX2506はナンバープレートを取得できる小型特殊自動車の乗用芝刈り機で、このモデルであれば免許を持っていて、自賠責保険に加入すれば公道を走行できます。

 

・キャニコム 草刈機 まさお 「CMX2506」

参照:

CANYCOM公式HP

 

仕事で草刈り機を使う場合は安全衛生教育の受講が必要

消費者庁によると、平成27年4月から令和2年3月末までの5年間で計88件の事故の報告が寄せられているとして注意喚起しています。消費者庁は事故を防ぐために、草刈り機を使用するときには農協や販売店などが実施する使用講習会の受講を推奨しています。

 

また「刈払機取扱作業者」の資格を得ることで、対価を得る仕事で草刈りをする場合に草刈り機を使用できるようになります。

 

法律上では対価を得ない家庭の庭や田んぼ・畑の草刈りなら資格は不要ですが、前述したように草刈り機による事故が多いので、刈払機取扱作業者の資格取得に必要な「刈払機取扱い作業者安全衛生教育」を受講しておくようにしましょう。

 

刈払機取扱い作業者安全衛生講習は、刈払機での作業の安全の確保、振動障害の防止を目的とした講習です。講習の内容は下記になります。

 

・刈払機に関する知識…1.0時間
・刈払機を使用する作業に関する知識…1.0時間
・点検整備…0.5時間
・振動障害とその予防…2.0時間
・関連法令についての座学講習…0.5時間
・刈払機を使った実技講習…1時間 など

 

これら内容が6時間の講習として実施されます。合計6時間なので1日あれば資格を取得できます。草刈り機を使用する際は必ず受講しておくようにしましょう。

参照:

刈払機取扱作業者安全衛生教育 講習会のご案内|一般財団法人 中小建設業特別教育協会

参照:

刈払機(草刈機)による事故に注意しましょう!-手指の切断、目の負傷などの事故が発生しています-|消費者庁

 

まとめ

芝刈り機は「芝をキレイに整える」、草刈り機は「雑草を刈り取る」という違いがあります。芝刈り機と草刈り機は用途の違いの他に、種類や選び方にも違いがあることを紹介しました。

 

しかし芝を整えるのに芝刈り機、雑草を刈るのに草刈り機というように別々で用意しているとコストがかかります。もし「自宅の庭の芝刈りと草刈りを1台で兼用させたい!」と感じているのなら、ナイロンコードの草刈り機であれば兼用可能です。

 

最後に乗用芝刈り機の場合は、一部モデルであればナンバープレートの取得が可能なので、免許を保持していて自賠責保険に加入していれば公道を走ることができます。

 

また草刈り機の場合は個人的用途であれば資格は必要ありませんが、対価を得る場合は資格が必要です。芝刈り機・草刈り機共に事故が多いので、使用前に講習会に参加しておくようにしましょう!

 

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